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磐梯山



【概要】


T所在地 福島県
U訪問日時  平成21年【2009年】10月21日( 水曜日 )
V天候 曇りのち晴れ 
W標高 磐梯山 [ 1,818.6m ]
 X登下山コースと所要時間裏磐梯スキー場登山口(07:54)→≒1.4q→(08:25)銅沼と噴火口分岐(08:30)→≒0.7q→(08:49)銅沼(あかぬま)(08:54)→≒1.3q→(09:40)中ノ湯跡分岐(09:42)→1.6q → (10:55)弘法清水小屋(10:56)→ 0.5q →(11:33)山頂(12:22)→≒0.9q→(13:15)沼の平分岐(13:15)→≒2.4q→銅沼と噴火口分岐(14:44)→≒1.4q→(15:07)裏磐梯スキー場登山口
 * 上記ルート図
 * 表示距離についての注記
 Yその他 《1》登山口と山頂との標高差〜≒868.6m
 《2》日程〜日帰り[前夜泊;道の駅「裏磐梯」]
 《3》同行者〜単独


【詳細】


18日の午後こちらへ着き、おととい西吾妻山へ行く予定だった。でも、おととい昨日の早朝は雨まじりの濃霧と強風のため中止した。3日続きの順延はイヤなので最初の訪問を磐梯山へ変更した。地元ラジオ局の天気予報では晴れとのことなので、登山口に到着した時は曇っていたが、支度をして出発した。
 久しぶりの山歩きだ。
8月の下旬に体調不良になり山歩きが大丈夫そうだとの感触をつかむのに結局2カ月近くかかってしまった。この間結構イイ天気が何日間もあったので山行きを自粛せざるを得なかったのは残念ではあったが健康を回復するのが最優先だ。その代わり右膝はうんと良くなりほぼ完全に曲げられるようになったのは大収穫だ。

 この時期だから予想していたように山頂へ近づけば近づくほど落葉樹のほとんどが落葉しもう冬支度の真っ最中だった。
 名も無き小さな沼の静かなたたずまい、銅沼とその周辺紅葉そしてその背後にそびえる火口壁の眺望、山上からの桧原湖、五色沼、秋元湖などとその湖沼群を包んでいる豊かな森林、そして眼前にあるいは見上げるとそこに横たわる櫛歯峰の火山岩独特の数色もの色に彩られた岸壁などが好ましく印象的であった。扇形に展開している爆裂火口壁のスケール大きさにも感嘆した。ただ昼過ぎの時間だったせいか南に傾いた陽のため中央部が薄暗かったのが残念ではあった。
 小生の持つガイドブックでは噴火口コースの登山路が「一部不明瞭」と書いてあったのでためらったが、弘法清水小屋付近を出る頃には青空が広がり、これからガスが広がることもないだろうとの予想のもと、そして櫛歯峰を間近で見てみたいとの希望で、噴火コースを選んだ。
 火口壁の急斜面を鉄手摺りにつかまって注意しながら一歩一歩降りて第一関門をまずはクリアした。しばらく歩いてゆくと突然目の前に岩を含んだ土砂の壁が道路を塞いで目の前にたちはだかっていた。その壁を乗り越えて先に行こうとしたが、2,3メートル幅の雨水でえぐられた涸れた谷になっていた。壁沿いに林間を下流方向に下って行くとすぐにだだっ広い大小入り混じった河原みたいな場所に出た。ずっと斜面を下ってきたのだろうから登山路は下り斜面の下の方の林のどこかへ続くのだろう思い河原を歩き始めた。人の足跡がないので不安がよぎった。河原の端に長いロープが張ってあったのでとりあえずそこに行ってみた。登山路の案内板がぶらさがっていた。それを見て自分が裏磐梯スキー場登山口へと向かっているのが確認できた。と同時にさっきの登山路の途切れた場所が、川上口登山路との分岐であることがわかった。ガスや大雨のときのこういう場所は軽い装備では絶対に来てはいけないということを改めて肝に銘じた。
この河川敷みたいな開けた場所に着いたころ、気がついてみると、風に吹き払われて、上空にはほとんど雲がなかった。
 おとといの午後3時ごろ桧原湖畔のキャンプ場で見た空と同じだ。ほんとうにきれいだ。静寂とこの空。この中にいることの幸せが心の底から湧きあがり心身を満たしてくれる。
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この河川敷みたいなところから疎林の登山路に入った。その両側は岩と背丈の低い黒松がまばらに生えていた。シンプルで好ましい風景だ。そしてあっと息を呑んだ。さらに歩を進めるにつれだんだん興奮してきた。見渡す限り地面一面に白いものが陽に輝いている。今日のコースの路傍の他の場所で2箇所シラタマノキの実を見てはいた。だがここはスケールが桁違いに違っていた。誇張でなく登山路から目の届く限りのいたるところに、行けども行けども、シラタマノキの群落が続いている。予期しない出合だ。そしてさらに胸は高鳴りっぱなしだった。結局のところ銅沼と噴火口分岐の少し手前までの超大群落だった。
 いくつか実を含んでみた。どろっとした感じはあるが非常に甘い。サロメチールの味でもするのかと思ったが小生には感じられなかった。オイシイと感じた。だが小鳥やリスたちは食べないようだ。人間には感じられない何かの毒でもあるのだろうか。
 小生はここを“シラタマ街道”または“シラタマ平原”と命名した。百名山が一段落したら、今日みたいな快晴の日に弁当持参でこのシラタマ平原で一日のんびりと日向ぼっこをしたいものだ。
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 小生の歩いたコースの中では弘法清水小屋から山頂周辺にかけては多くの登山者に出会った。しかし、登山口から中ノ湯跡分岐までは一人の人にしか会わず、沼の平分岐から裏磐梯スキー場登山口までは誰とも会わなかった。全く人気のないルートということなのだろう。でも小生には至福ともいえる非常に魅力的な周遊路であった。山の神に感謝。

【写真記録】


☆☆  裏磐梯山  ☆☆


☆☆ 桧原湖と五色沼   ☆☆


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