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八幡平



【概要】


T所在地 岩手県・秋田県
U訪問日時  平成20年【2008年】10月12日(日曜日)
V天候 曇天 
W標高 八幡平   [ 1,613.3m ]
 X登下山コースと所要時間蒸の湯温泉登山口( 7:58)→0.7q→( 8:14)大谷地(10:16)→0.9q→(10:47)長沼(10:52)→3.0q→(13:06)草の湯分岐(13:06)→1.5q→(13:54)八幡平山頂(14:04)→2.2q→(14:44)田代沼(14:49)→3.3q→(16:25)蒸の湯温泉登山口
 * 上記ルート図
 * 表示距離についての注記
 Yその他 《1》コース内最大標高差〜≒515m
 《2》日程〜日帰り[前夜泊;後生掛大沼キャンプ場]
 《3》同行者〜S氏とM氏


【詳細】


当初の計画では、八幡沼から安比岳コース、茶臼岳コースそして頂上駐車場へと戻る予定であった。
 昨日早朝、頂上駐車場に着いたときガスと強風のため山歩きは中止した。
 今朝後生掛キャンプ場では上空に晴れ間も見えたので再度頂上駐車場へと向かった。
 駐車場に近づくにつれ道路わきの山腹斜面は薄いが雪が積もり、ガスが立ち込め、そしてさらに車が揺れるような烈風が吹いていた。
 20分くらい駐車場で待ってみたが天候が好転する気配も感じられなかったので、この日も昨日と同じコースの予定は中止し、蒸の湯温泉へ向かった。
 次の訪問予定地の岩木山の帰りに寄った頃には天気も回復してるだろうから今日は昨日人から聞いた、風光明媚であるとの長沼に立ち寄って、その後八甲田へ向かおう、と。
 予想していたとおり蒸の湯温泉周辺の天気はそれほど悪くなかった。
 露天風呂地帯から大谷地はすぐの距離のはずであった。
 このとき大谷地の入り口にあった標識には長沼まで20分とあった。草紅葉の大谷地内の木道が終ると林道になっていたが、直進して長沼へと向かった、つもりだった。
 人気のない静かな森のなかの林道を落ち葉を踏みしめて歩いていった。道端の木には爪とぎでもしただろう熊の爪痕も目にすることができた。落葉樹が多いいために紅葉がすごくきれいだ。
 30分位してだろうか、あれっ変ダ、と気がついた。時間的にはもう長沼に着いていい頃だし、地図を改めて見ると、大谷地から長沼へは40分で、逆のコースだと30分、とある。ということは、長沼へは、道が登っている、ということのはずなのに、小生は下り坂を歩いてきたわけだから、どうも変ダ。
 そう思いつつさらに進むと大きな三叉路に出た。右角にあった標識には「蛇沢沼」と左向きの矢印があった。不審な思いを抱きつつそれでも矢印の方向へ進んでいった。
 だんだん車の騒音が大きく聞こえるようになった。ここで始めて道を間違えた、と確信した。地図では蛇沢沼のそばを八幡平アスピーテラインが走っていたからだ。
 もときた道へときびすを返した。
 大谷地もほどなくというところで、若きお二人の女性が楽しそうに話しながらこちらへ向かってくるのに出会った。
 この人達も道を間違えているのだと直感した。
 声を掛けて聞いてみると、やはり長沼へ行くのだという。
 このお二人がS氏とM氏であった。
 長沼まで同道することにした。
長沼はカメラマニアにとって知る人ぞ知る八幡平の秘沼と聞いていた。雲ひとつない紺碧の空の下、陽光にキラキラ輝く水面に紅葉の緋色が映える、そんな風景なら人気スポットになるだろう、と空想していたのたが、今日はただの普通の沼としか小生には映らなかっ。
 両氏はここからさらに八幡平山頂経由で蒸の湯温泉へ周遊する、という。マップでこのルートの標準的所要時間からすると、4時半前には帰れそうである。小生も行きたくなった。小生は一応 熊除けスプレーと2個の熊除け鈴を持っていたが両氏はともに熊対策を何もしていなかったことを口実に、お二人の了解を得て押し売りエスコートをすることとした。
 さて、木道が整備されていた沼までと違い沼からは未整備の、荒れたままの道だった。雨でも降ったらスリップしやすいようなところが何箇所もあった。そしてこの区間はすでに針葉樹が多くなっていた。12時半ごろだったろうか、お昼は笹薮の中の道で済ませた。またしばらく歩くと突然視界が開けて、スケールの大きな高原が目に入った。標識によって、そこが草の湯分岐、というところと知れた。
 分岐で目にした風景は小生には以外のものであった。分岐周辺の草原の草紅葉の黄色と他は見渡すかぎりのアオモリトドマツや笹の緑色のツートンカラーだ。秋イコール紅葉という固定観念に近いものが頭にあったであろう小生は面食らった。お二人にも話したことだが、夏山をトレッキングしているのではないかと錯覚させられた。
 山頂の展望台からは見渡す限りアオモリトドマツが延々と広がっている。圧巻だ。それにしても今朝と違って風はほとんどないし、ガスもない。“××と秋の空”とは良くいったものだ。
 下山路は涸れ沢ののように露出した石がゴロゴロ転がった悪路であった。3人が転倒で怪我もせずアスピーテラインの登山口に到着したときはホッとした。その登山口から蒸の湯温泉は近かった。
 歩き終えた充足感を感じつつ薄暮の紅葉を見るのも格別の味わいがした。
 温泉駐車場で、お二人に同道できたお礼を言い、名残惜しかったが小生は後生掛キャンプ場へと帰路をとった。

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【 反省 】  あの大谷地の入口に設置された標識について批判するのはやめよう。
 問題なのは標識を見間違えたあとの自身の判断と行動だと思うからだ。
 今になって振り返ってみると、あの蛇沢沼の標識、で自身のコース選択の誤りを確信し、あの時点でUターンすべきだった。ところが大谷地の入口の標識の矢印どおりに進路をとったのだから《別のところに行くはずがない》という先入観にひきずられてしまい〈実際は、標識設置場所から大谷地までの短い区間の途中に長沼への右折道路があったのを見落としていたのに後できづいた。〉、事実無視してしまった。
 あの蛇沢沼の標識のあるところで事実
(1)標識では20分、昭文社の地図では40分とあるのにすでに78分も経過していた。
(2)この標識に「長沼」という言葉がなかった。
 ということであった。
 だが責任転嫁をするつもりはないが、昭文社の地図も不完全だと思う。後でよくよく地図を見てみるとこの大谷地から蛇沢沼への道が、同社の地図では等高線と同色の破線で書いてある。そして「登山コースでない小道」はこの同色の破線で表示と例示してあった。ほとんどの人が見落とすに違いない。
 幸い、何事もなかったから良かったものの、今後の山行にあたってはもっともっと慎重かつ冷静に判断し、行動しなければならないと思う。

【写真記録】


☆☆ 八幡平の秋 ☆☆   


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