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聖岳・赤石岳・荒川岳



【概要】


T所在地 静岡県・長野県  
U訪問日時  平成26年【2014年】07月29日(火曜日)〜08月02日(土曜日)
V天候29日〜晴れ時々曇り、30日〜晴れ時々曇り、31日〜晴れ時々曇り一時雨、8月1日〜晴れ時々曇り、2日〜曇り 
W標高聖岳 [3,013m] 赤石岳 [3,120m] 荒川岳 [3,141m]
 X登下山コースと所要時間■《前夜泊》
夏季臨時駐車場にて車中泊
■《 初日 》
聖沢登山口 [1,140m](08:02)→≒7.3q [1,200m][休01;01分]→(15:52)聖平小屋 [2,340m]
■《 二日目 》
聖平小屋(04:41)→2.5q[673m] [休憩0;4分]→(07:31)前聖岳[3,013m](08:21)→≒2.0q [△273m][休憩0;4分]→(10:22)兎岳避難小屋[2,740m](10:40)→≒4.9q [休憩0;36分]→(14:36)百間洞山の家[2,460m ]  
■《 三日目 》
八間洞山の家(04:38)→4.0q [休憩0;9分]→(08:24)赤石岳(09:22)→≒3.3q [休憩0;15分]→(11:57)荒川小屋   
■《四日目》
荒川小屋(05:11)→≒3.3q[531m ][休憩0;27分] →(09:07)荒川東岳 [3,141m](10:20)→≒2.7q[△541m][休憩0;4分] →(12:26)千枚小屋[2,600m ] 
■《 五日目 》
千枚小屋(04:05)→≒9.5q [△1,477m ][休憩0;14分]→(09:19)椹島[1,123m ]

 * 上記ルート図 

《 初  日 》 
《 二日目 》
《 三日目 》
《 四日目 》
《 五日目 》
《三山ルート図》

 * 表示距離についての注記

 Yその他 《1》 椹島と荒川東岳山頂との標高差〜≒2,018m
 《2》日程〜四泊五日
 《3》同行者〜 単独


【詳細】


T時計周りにするか、それとも反時計回りにするか?
1方針決定
 時計周り
2理由 
 @ 地図上で危険マークが多いのが聖岳、兎岳付近だから気力、注意力、体力がまだ残っていると思われる訪問初日近辺に歩くのがより安全だろう。そしてその危険地帯で転倒、滑落しないようにゆっくりと細心の注意を払って歩く。そしてそのためにもし兎岳避難小屋到着が遅いようであればそこで宿泊するためにエアーマット、食料、水等を準備持参しよう。ただ荷物の軽量化のためにシュラフは持たず夜はツェルトにくるまって寝よう。
 A もし千枚岳方面から周回を始めて赤石岳付近で膝痛に見舞われたら赤石小屋のある東尾根道を下山する。そうすると聖岳を他日訪ねないといけない。去年、光岳を訪ねた時、茶臼岳経由での聖岳訪問を膝痛発症の不安、懸念から見送った。今回もまた、聖岳をパスするのは気が重かった。だから聖岳だけでも訪ねるために順番は三山の一番手とする。
 B 反時計周りだと、聖沢登山口から椹島バス停まで小一時間林道歩きしなければならない。時計回りはその必要がない。
 C 登りの登山口と小屋までの距離と標高差が、椹島と千枚小屋より聖沢登山口と聖平小屋の方が少ない。
 3 歩行結果の感想
 (1)椹島から千枚小屋への道は地図上では緩やかな道をダラダラと登るイメージを持っていた。だからその下りは膝にも優しい、と喜んでいた。だが実際は、椹島登下山口に近い方は急登が幾つかあり登りは相当 キツイだろうと思った。荒川小屋と千枚小屋で同宿だった人に椹島に下山した後感想を聞くと、赤石岳東尾根から登って正解だった、と言っていた。また千枚小屋から下山途中で出会った二組三人は、バテて、清水平でテント泊を余儀なくされた、と言っていた。だから私的には、時計回りで良かったのかな、と思っている。また、臨時駐車場から臨時便のマイクロが七時に出たのだが、乗員20人くらいのうち、聖沢登山口で下車したのは、小生を含めて三人であった。そして聖平小屋までの間に下山してきた人に6,7人会った。反時計回りの方が人気は高いようだ、と感じた。
(2)兎岳避難小屋には十時半ごろ着いた。この先の百間洞までの道筋にはいくつかの小山が見渡せ、あのアップダウンを歩くのかと思うと気は重かったが、まだ日没まで十分時間もあり、気力と体力はそんなにも萎えてはいなかったし、膝も痛くはなかったので避難小屋泊まりは止めた。でもその後の小兎岳、中盛丸山の登りはきつかった。翌日赤石岳への途次昨日歩いた聖岳、兎岳、小兎岳、中盛丸山の山並みを見渡したとき、良く歩いたナと自画自賛(笑)した。でもその日荒川小屋で出会った75歳の方は娘さんとお孫さんを伴ってその日千枚小屋を出発して、翌日以降赤石岳、聖岳、茶臼岳、茶臼岳登山口へと歩くという。小生の何と弱気なことか、と内心恥じた。一日の歩行距離を短くすればそれなりの山行きができるとの自信めいたものを感じることができた。
 千枚岳から千枚小屋に下山中に膝が痛くなったが、翌日には尾を引かなかった。帰宅してもチョット痛みが残る程度だったのは嬉しかった。 

U 山上漫歩
 全行程およそ約40キロの縦走だった。聖平小屋から千枚小屋までの三日間はほぼ森林限界を超えた稜線上を歩いたことになる。山歩きらしい山歩きは今回が初めての気がする。
 三山とも午前中には山頂にいた。そして晴れていた。風もほとんどなかった。午後は陽射しが肌にチョット熱いかな、と感ずるくらいで、概して暑苦しくなかった。
 青空は透き通り、白雲も綺麗だ。午後から不吉な薄黒いガスが急スピードで立ち込めることもあったが、逆に高嶺に身を置いていることを実感する。
 茶褐色、灰白色などの岩、礫、砂、まだ溶けきっていない雪渓、ハイマツなどが作り出す眼前の風景が日常生活で見聞きする自然とは異次元のスケールと輝きで小生を魅了する。
 山頂から、登山路から今回訪ねた山々だけでなく、他の南アルプスの峰々、富士山、中央アルプスなどの山々や連山、山脈などが晴れた空に、あるいは薄雲のなかを幾重にも重なっている様を眺めることができた。壮観で見飽きることがない。天と地の間にいることに心と体が喜ぶ。
 こんな至福な時間を持てる自分は何という幸せ者なのだろうかと痛感する。

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V 花など 1 時期的にちょうど見頃だったのかもしれない。
 山上の路傍には沢山の種類と量の高山植物が色とりどりの花々を咲かせていた。百花でなく“千”花繚乱の別世界だ。道端になんかの花が必ず咲いていた。山域によって、咲いてる花に違いもあった。
2 千枚小屋の裏手の山腹の斜面に鹿避けの柵に囲まれた広い土地があった。良く見るとポツポツと黄色い花が散見された。シナノキンバイだ。我が者顔でその囲い地を占領していたのはマルハダケブキ(?)だった。鹿でなく繁殖力旺盛な奴にシナノキンバイは絶滅の道を歩まされていたようである。この柵を作った頃は、感嘆するほどに美しいシナノキンバイなどのお花畑だったであろうに……………。なんという非情な自然の摂理だろう。
 3 前回訪ねた塩見岳三伏峠小屋そばのお花畑は見応えがあったが、今回見た中岳下のお花畑は、それ以上にそれはそれは素晴しく、見事で、その壮観さには息を呑むほどであつた。足の歩みも思わず止まってしまう。三伏峠小屋の方はハクサンチドリの赤紫色も混じったシナノキンバイなどの黄色が目立ったが、ここはシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲを交えたハンサンイチゲの大群落だ。どんな美辞麗句もこのお花畑の感動的な美しさを表わすことはできないのではないだろうか。そしてこのお花畑の中をジグザグに通じてる登山道の道端に目を凝らすと、クロユリやショウジョウバカマといった珍しい花々が沢山咲いていたのも印象的だった。
 いつかまた再訪したいものである。
 4 丸山の麓で千枚岳の岩場の急登の手前に断崖絶壁があり、そこに細い登山道が通っていた。その山側の崖地には他の場所では見かけない花々が咲いていた。驚き、感動した。
 タカネビランジ、タカネナデシコ、ミヤマオダマキ、ミヤマムラサキ、タカネマツムシソウ…………。ここの場所は他の土地と土質が違うからなんだろうか、と想像した。また悪沢岳には、他の山域にはなかった、シコタンソウが一杯咲いていた、のにも目を奪われた。花弁にあるあの斑点がなんともイイ感じだ。

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 5 今回はライチョウを三組見た。赤石岳の西斜面の標柱から歩いて20分位の登山道で親鳥一羽、赤石岳山頂そばで親子三羽、そして丸山山頂から下ったすぐの所で親子二羽だった。幸運だった。ライチョウがハイマツの上を滑り台よろしく滑って移動する、愛嬌ある姿も初めて見た。また、千枚岳山頂手前では猿が斜面を下山していくのを目にした。こんな所に猿が、とビックリした。
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【写真記録】

 ☆☆ 7月29日 ☆☆ 

 ☆☆ 7月30日 ☆☆ 

☆☆ 7月31日 ☆☆

 ☆☆ 8月01日 ☆☆


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