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 霧島山 



【概要】


T所在地 宮崎県と鹿児島県 (高千穂峰…宮崎県)
U訪問日時  平成21年【2009年】5月22日(金曜日)*23日(土曜日) 
V天候  22日…濃霧のち晴れ、23日…うす曇 
W最高峰標高  韓国岳(からくにだけ)   [ 1,700.0m ] 
 X登下山コースと所要時間  22日…韓国岳登山口(9:19)→2.1q → (10:42)韓国岳山頂(10:45)→ 3.0q →(12:04)獅子戸岳(12:36)→1.7q→(13:18)新燃岳(13:19)→1.4q→(13:52)中岳(13:55)→1.9q →(14:50)高千穂河原
 23日…高千穂河原登山口(07:29)→(08:25)御鉢(08:25)→(09:10)高千穂峰(09:25)→≒2.5q →(10:43)高千穂河原登山口
 * 上記ルート図
 * 表示距離についての注記
 Yその他 《1》登山口と山頂との標高差〜22日…≒500m、23日…≒623.4m 
 《2》日程〜一泊二日[前夜泊;えびの高原キャンプ村] 
 《3》同行者〜単独


【詳細】>


キャンプ地のえびの高原キャンプ場から車を高千穂河原駐車場に置きに行き、そこから8時37分発のえびの高原行きの霧島連山周遊バスに乗って、えびの高原ビジターセンター前のバス停に降りたったとき、一面ガスが立ち込め、小雨がぱらついていた。
 風はなかったのでビニールポンチョにすることにした。
 登山口からかなりの距離のあいだガスのなかにぼんやりとミヤマキリシマが見えた。天候の不運を残念に思っていたが、その時はその後縦走路で沢山のミヤマキリシマを観賞することができようとは少しも思わなかった。
 5合目あたりで小雨も止み、ガスのなかから晴れ間の青空が顔を覗かせ始めた。韓国岳山頂に立ったときには、目の前をガスの塊が早いスピードで流れ眼下には雲海が立ち込めてはいたが、天上は澄んだ青空が広がっていた。雲海のため大浪池は見えなかったが、近くの新燃岳は眺めることができた。
ただ道中先が長いのですぐに獅子戸岳へ向け下山を始めた。
 足場の悪い岩場の荒れ道をしばらく歩いてゆくと、両側に小潅木が林立する小道が続いていた。新緑、明るい木漏れ陽、木の葉から隙間から見える紺碧の空、歩き易いフラットな道。遊歩道として申し分ない。小生のお気に入りの空間だ。すべてが心地良い。

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【 楽園遊歩道 】

そしてだんだんと獅子戸岳に近づくにつれミヤマキリシマの樹木が多くなってきた。当たり前といえば当たり前なのだがやはり陽光に照らし出されるときが一番美しい。そして獅子戸岳周辺は丁度見頃の時期を迎えていたみたいだ。新燃岳、中岳を通って高千穂河原までの山々の山腹の斜面のいたるところに、春の訪れを喜んで淡いピンクや赤色のミヤマキリシマが咲いていて心なごませてくれた。
 
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【 ミヤマキリシマ群生 】


 そして歩いてきた方を振り返ったらそこには悠然とした姿を構えていた韓国岳があった。えびの高原から見上げていた韓国岳の姿はどうということもないものだったが、見る方向によってこうも魅力的に山容が変わるものかと改めて一驚した。


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【 獅子戸岳からの韓国岳 】


獅子戸岳で丁度12時ごろだったのでここで昼食とした。好天に恵まれたゴージヤスな風景の中での食事。贅沢なランチタイムだ。苦労した者しか味わえない特権。粗食であってもなんとおいしいことか。
 名残はつきないが今度は最近火山活動が始まったことが伝えられている新燃岳へ向けて出発だ。火口壁の縁に立ち火口湖を見ると水が黄色っぽい泥色をしている。ちょっと前まではコバルトブルー色であったのがこんなふうに変色してしまったらしい。大自然のマジック。火口壁の内側斜面から何箇所か蒸気が噴き出している。活動中であることを納得させてくれる。そして山頂近くで目を進行方向に転じるとこの姿を観るためにこの縦走をする気になった山、高千穂峰がそこにあった。小生の持つガイドブックに中岳方向からの高千穂峰の写真が載っている。一目で惹かれた。同じ方向から観るためにこの登山コースを選んだ。幸い好天に恵まれ写真の通りの高千穂峰を現実にこの目で観る幸せを享受できた。高千穂河原に下山するまで何度目を向けて、何度シャッターをきったことか。山頂のある鋭鋒と御鉢のいくつかの違った組み合わせでいくつかの違った顔を見せてくれた。なぜこんなに惹かれるのかそのわけは解らない。そして九州の数ある山々のなかから天孫降臨の地として選ばれたその魅力の一端を感覚的に理解することができたような気がする、などとも思ったりもした。

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【 新燃岳山頂付近からの高千穂峰 】

本日の縦走の途中まで高千穂峰を訪問するつもりはなかった。下山後次の目的地阿蘇山へ向け出発する予定でいた。しかし高千穂河原に下山した頃には、このまま高千穂峰を登らないで素通りしてしまうと後で悔やむに違いないと思い翌日高千穂峰を訪れることにした。



岩肌を蔽う樹木がなく、ミヤマキリシマや草などが斜面に張り付いているような噴火後まだそう時間がたっていないような印象の山であった。驚いたのは山頂の天の逆鉾の石積みの台座周辺に沢山の熊蜂や蝶そして小さな羽虫達が乱舞していたことだ。始めてみる不思議な光景だった。昨日の縦走路の山並みは目にすることができたが四囲は眼下の雲海のため遠望することはできなかった。
岩場の下山路から松林と広葉樹の混交林に入ったところあたりから春ゼミの通奏低音が耳鳴りのように聞こえ始めた。



【写真記録】


 ☆☆ 霧島の稜線漫歩 ☆☆


 ☆☆ 神話の山 ☆☆


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