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丹沢山



【概要】


T 所在地  神奈川県
U 訪問日時 平成20年【2008年】5月27日(火曜日)
V 天候 曇り時々晴れ
W 最高峰 蛭ケ岳 [ 1,673m ] 
X 訪問山岳名 丹沢山   [ 1、567.1m ]   ◇ 塔ノ岳  [ 1、491m ] 
Y 登下山コースと所要時間塩水橋( 7:28 )→堂平経由≒4.8q→(10:07 )天王寺尾根分岐(10:10 )→≒1q→ (11:06)丹沢山頂( 11 :38 )→竜ケ馬場・日高経由2.6q→(12 :53 )塔ノ岳(13 : 18 )→≒1.3q→( 13 :48 )新大日(13 :53 )→長尾尾根経由≒3.2q→(15 : 08 )札掛分岐( 15 :08 )→本谷橋経由→≒2.6q→(16 :15 )塩水橋

(注1)今回のこのコ−スは周回者が少ないせいか案内標識に区間の距離表示はなかったところがほとんどであった。

 * 上記ルート図
 * 表示距離についての注記
Z その他 《1》登山口と山頂との標高差〜≒1,167m
 《2》日程〜日帰り
 《3》同行者〜I氏


【詳細】


 今回はシロヤシオツツジが最大のお目当てだ。
塔ノ岳からの眺望はこの時期特有のガスのためダメとあきらめていた。堂平のブナ林は期待していた。

 計画当初から15qから17qのコースだとわかっていたので遊歩なぞという呑気なものではないと覚悟をしていた。小生には予想通りの耐久レ−スだった。今回もI氏は快調だ。新大日からの長尾尾根途中からは下り坂にもかかわらず足腿の筋肉が頻繁に硬直、つり始めた。まだまだ筋力不足のようだ。
 こういうツラサを予想しながら敢えてI氏にこのコ−スを提案したのはひとえにシロヤシオを見たいがためであった。

 苦労した甲斐があった。
生まれて始めて見るシロヤシオの乱れ咲きはそれはそれは見事なものだった。陽光と新緑のなか満開のトウゴクミツバツツジと渾然一体となって咲き競っているその姿にただただ感嘆の声の連発だ。こみあげる感動を抑えることなぞできようがなかった。

 堂平のブナ林を過ぎて天王寺尾根にたどり着いたとき曇っていた。ガスに包まれ丹沢主脈は見えなかった。ここでシロヤシオに最初にお目にかかれた。陽がさしていなかったので鮮やかな白さではなかったがやはり感動した。既に散り始めていたものはほとんどなかった。20本弱くらいはあったのではないか。清楚可憐であった。アカヤシオも素晴らしいが゛風情がまったく違う。咲き方も違っていた。アカヤシオはトウゴクミツバツツジと同じように葉はなく花だけが先に咲いていたがシロヤシオの木には葉が付いていた。
 丹沢山頂で昼食をとり始めてしばらくしてI氏に聞いた。というのがシロヤシオを見たし、空模様も悪く塔ノ岳からの眺望も望み薄だったのでI氏がここから下山しようといえばそのつもりであつたから確認の意味で聞いてみた。塔ノ岳へ行く、と言う。山頂の木のベンチで他に3人が休憩していたのだが、塔ノ岳から来た人との会話のなかで塔ノ岳のそばで紅白のツツジが綺麗ダ、という話をI氏は聞いたらしい。 昼食もそこそこに出発した。でも結果的にはI氏のこの決断が良かった。

 日高付近ではシロヤシオをほとんどお目にかかれなかった。ここは「三角沢の頭」の方へ降りてゆかなければダメらしい。だが時間がないのであきらめた。そして塔ノ岳の山頂が指呼の間になったところで本日のハイライトシ−ンが待っていた。折り良く晴れ間も見えはじめ陽もさしてきていた。尾根道の西側の斜面にシロヤシオとミツバツツジが今を盛りと咲き乱れているではないか。斜面の下の方にも一杯ある。陽の光で輝いている。その圧倒的な本数の量感に我を忘れて見惚れた。これくらいの本数になると豪華絢爛な絵巻のようであつた。もし最初から解っていればここで弁当を広げささやかな宴の宛を開いて時間の許す限り観賞したかった。I氏が、桃源郷ダ、と感想を漏らしていたが同感だ。また堂平分岐のところで、袈裟丸山のシロヤシオの方がイイと言っていたI氏がここのを見た後に、さっきのは取り消す、と言ったのも印象的であった。名残を惜しみつつこの場を離れた。
 新大日から長尾尾根を札掛方面へ少し下った北側斜面のところでも紅白のツツジがあったがこちらは散り始めているのが多かった。相当の本数あったが、先ほどの塔ノ岳のところを見た後だけに見劣りはしたがやはり目を愉しましてくれた。同じ丹沢の檜洞丸というところにシロヤシオの名所があるらしいが、この山は尾根道からは見えないがちょっと下った斜面にシロヤシオが咲いている場所が結構多いのではないかと想像された。


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 今回の周回コ−スには堂平だけでなく、丹沢主脈や長尾尾根にもブナの木が多いのにはちょっとした驚きであった。小生は陽光の下のブナの木の葉を見るのが好きなのだが今回は天候に恵まれずそれができなかったのが残念であった。ただあまりに多くのブナの立ち枯れと倒木には一驚した。全国的な現象らしいが丹沢も例外ではなかった。
 最初いつもどおり熊よけ鈴をつけて出発したが途中でブナの木に熊棚もないし熊出没注意の看板もないことに気がつき鈴をはずしたのだがこれだけのブナの木があるのだから昔は熊が生息していたであろうと思われた。いたるところに鹿除けの柵が張り巡らされここが鹿の繁殖地であることがわかった。疎林の下草がほとんどなく目につくのはフキに似ているマルバダケブキ(?)とバイケイソウくらいのものだ。他は全部鹿が食べてしまったのか!? たまたま尊仏小屋のそばで一匹の鹿を見かけたが山野に動物のいる風景はイイと思う。なんとか鹿と植生保護の両立を図ってほしいものだ。
いずれにしろ今回のコ−スは一部は荒れていたがほとんどの登山路が良く整備されて山上の遊歩道の趣がしてこれはこれで良かった。   

【写真記録】


☆☆  ツツジ  ☆☆


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