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霧ケ峰



【概要】


T所在地 長野県 
U訪問日時  平成22年【2010年】02月21日(日曜日)
V天候 快晴無風 
W標高 車山  [1,925.0m]
 X登下山コースと所要時間 車山肩駐車場(08:36)→≒1.8q→(09:07)車山(09:18)→≒1.6q → (10:06)蝶々深山(10:07)→≒0 .81q →(10:46)車山肩駐車場
* 上記ルート図
 * 表示距離についての注記
 Yその他 《1》登山口と山頂との標高差〜≒125.0m
 《2》日程〜 日帰り[前夜泊;車山高原駐車場]
 《3》同行者〜 単独
 《4》歩行スタイル〜 スノーシュー [ TSL225 ]
 《5》雪〜 パウダースノー、雪量は少ない。


【詳細】


 2時間ちょっとの散策ではあったが忘れがたい至福のひとときであった。
 きのう美ヶ原からこちらへは3時ごろに着いた。
車山肩の駐車場で車中泊しようとしたのでそちらに向かったのだがが、途中のビーナスラインからは薄い靄のなか、遠く近くに八ヶ岳、富士山そしてアルプスの峰峰を見ることができた。ことに八ヶ岳と富士山は西日を浴びてうつくしかった。
肩にトイレがなかったのでそこから戻り下のスキー場そばの駐車場にした。ここ何年かはスキー客が激減している傾向が続いている、というニュースを見聞きしていたが、ここだけでなく途中のいくつかのスキー場はスキー客で一杯のように見えた。昔はもっとごったがえすほど混雑していたということなのだろう。夜中に目覚めて仰ぎ見る空は雲ひとつなく星がこうこうと光り輝いていた。朝7時20分ごろ起きてみるとガスが空をおおっていた。わずかにふっこしが落ちていた。別に急ぐ旅ではないので天候の回復を待つことにした。のんびりと餅を焼き、牛乳を沸かして朝食の準備をしていた。少ししてひょいと車山の麓の方に目をやるとガスの切れ間から澄んだ青空が見えた。ここで時間待ちする必要はないことがわかった。急いで出発準備をした。駐車場からビーナスラインへ左折して最初の坂をガスのなか登りきったとたんにいきなり目の前に燦然と輝く雲ひとつない青空が一面に開けていた。劇的な瞬間だった。
 別世界だった。
天上に雲ひとつなく、どこまでも青く澄んでいた。
風もない。
下は雲海が地をおおっていた。
その雲海の上を見渡す限り白銀の峰峰が、その山並みの陰影までがはっきりと見てとれるくらいに、鮮明にそびえそして連なっていた。
まだ訪ねたことのない山々がほとんどであったが、富士見台展望台にある案内盤によってその名前を知ることができた。
東から西へ、蓼科山、北横岳、縞枯山、天狗岳、横岳、赤岳、権現岳、編笠山などの八ヶ岳、その右に富士山、少し離れて鳳凰山、甲斐駒ケ岳、北岳、仙丈岳などの南アルプスの山群、そこから少し離れて空木岳、木曾駒ケ岳などの山塊、さらにぽつんとはなれて御嶽山の単独峰、さらに目を転ずると乗鞍岳と焼岳、さらには穂高連峰と槍ヶ岳、常念岳の北アルプスの一部の頂などであった。
 車山肩からスノーシューを履いて歩き初めてまた駐車場に戻るまでの高原でこれらの山山のどれかが目に映った。そして車山の山頂からは、これらの山々のほかに美ヶ原、立山、鹿島槍ヶ岳、白馬岳が、そして遠方には戸隠の山々が、さらにその右には浅間山を盟主にいただいた浅間連山などが見渡せた。
 紺碧の空をバックに白銀の峰峰が陽に映えて輝いている。
 気高くて雄大、そして荘厳で美しい。
 おそらくこんな壮観にめぐり会える千載一遇のチャンスには二度と出会えないのではないかと思えるほどの見事さであった。

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 前に一度ニッコウキスゲの時期に尋ねたことがあったが、その時はスキー場の方から車山へのコースをたどった。スキー場リフトの鉄柱の林立する姿にガッカリしので、今日は肩から上がり山頂、そして蝶々深山へと回った。だからスキー場の設備を山頂付近からちょっと目にする程度で済んだ。
 空、氷、雪、樹氷、霧氷そして冷気。すべてが好ましい。
ことに枯れ枝や枯葉は氷を身にまとい、陽光を浴びてダイヤモンドか水晶のようにキラキラと光を放射し、笹の枯葉は黄金色に光り輝いていた。この時期ならではの幻想的な光景。こんな別世界を演出する太陽はつくづく偉大だと思う。

 美ヶ原からこちらへ向かう車中で、当初一日で美ヶ原と霧が峰を訪ねる計画を立てていれば、できたに違いない、などと想像したりした。両山は百名山巡りの単なる数合わせのため、という意識が多少ともあったからだ。でもそういう予定を立てたならば、今日のような日にめぐり会えることはなかっただろうから何が幸いするかわからない不思議さを今日も実感した。。幸運の女神は今日という日を祝福してくれていたのだった。この日このときここを訪ねた人すべてが女神に感謝したに違いない。
 感謝。そしてまた感謝。

【写真記録】


☆☆   天地の輝き ☆☆ 


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【今回訪問以外の訪問写真記録】 



 ☆☆ 2014.02.11 ☆☆ 




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