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 高妻山 



【概要】


T所在地 新潟県と長野県の県境
U訪問日時  平成24年【2012年】07月16日(月曜日、海の日)
V天候 晴れ山頂ガス、無風 
W標高 高妻山  [ 2,352.8m ]
 X登下山コースと所要時間 戸隠牧場前登山者用駐車場 [ 1,202m ](05:43)→≒2.6q [ 545m ]→(07:51)不動避難小屋 [ 1,747m ](08:07)→≒1.3q [251m ] → (09:16)五地蔵山 [ 1,998m ](09:27)→≒2 .0q [ 354.8m ] →(11:58)山頂(12:23)→≒2.0q→(14:13)六弥勤(14:16)→≒3.6q(休憩;30分)→(16:33)戸隠牧場前登山者用駐車場
 * 上記ルート図
 * 表示距離についての注記
 Yその他 《1》登山口と山頂との標高差〜≒1,157.8m
 《2》日程〜日帰り
 《3》同行者〜単独


【詳細】


 15日の夕方に道の駅「しなの」に着いた。駐車場は駐車車両の数は少なかった。ここで翌日に備えるべく『イージキャンパー』で寝についた。
 朝4時ごろ起きて登山口のある戸隠牧場に向かった。戸隠キャンプ場は所狭しとばかりに、いろいろなタイプとサイズの沢山のテントと車が一杯だった。その膨大な数は壮観であった。高速インターから15キロくらいの至近距離にありながら、人里はなれた大自然の真っ只中にある立地条件が人気の一つの原因に違いない、と想像した。道の駅「しなの」が混雑していたら登山口前駐車場で車中泊しようと思っていたから、「しなの」で泊まれて良かった、と思った。登山口前駐車場に隣り合わせの戸隠キャンプ場も戸隠牧場のキャンプ場もごった返す人と車の喧騒が、寝入りが遅く、しかも眠りの浅い小生には最悪の状況に思えたからだった。

 6時前には出発した。予定通りの出発時刻であった。11時ごろには山頂に立ち午後3時半ごろには下山する、という目論見でもあった。
 山と高原地図「妙高・戸隠・雨飾」のコースタイムを参考にしてのものだった。
 一不動の避難小屋までは、8分遅れくらいでまずまずであった。だがそこから五地蔵山までは20分、さらに五地蔵山から山頂までで30分くらいと大幅に遅れた。山頂への途中で11時を迎えてしまった。11時までの山頂はムリ、とあきらめると同時に日没が6時過ぎなのだから、5時ごろまでに下山すればイイ、と開き直った。このころにはウグイスの鳴き声を楽しむ余裕などはどこかえ飛んでいた。
 十阿弥陀の手前約100メートルくらいの山頂大地の取り付け点までの直線的な、山頂を訪ねる者を拒否するような、両側はクマザサで視界を遮られた急坂にはほとほと参った。年寄りの小生には厳しすぎる勾配と距離の難路だった。帰ってから調べてみると、わずか150メートルくらいしかなかった。ここまででもう相当へばっていた、から余計にきつく感じたのだろう。
 この急坂でエネルギーを使い果たした後だけに、下山でのこの下りで転ばないようにと脚を踏ん張るのだが大変であった。転んだ。幸い打撲はなかった。六弥勤までのいくつかのアツプダウンでは上り返す脚力が弱くなっていて何度立ち止まっては一息ついたことか。
 六弥勤で下山に新道を選んだのも、ここからは上り返しのない、下り勾配だけらしいのがわかっていたからだった。ここからもいくつかの急勾配があった。この時期だから湿っていて、しかも刈り払ってある熊笹にのったりすると脚をすくわれてスリッブ゜したり、何度転んだことだろうか。幸い登山道は土のため軽い擦り傷程度ですみその後の歩行に支障はなかった。
 牧場の端に下りたったときは本当にホッとした。もうすぐで下山口だと。
 登山口に戻ったときは、疲労困憊で達成感の嬉しさでなく、むしろ体力の敗北感で心は晴れなかった。
 しかしそのとき見上げた空の晴れあがった、久しぶりに見たような気のする青空のなんと素敵だったことだろう。

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 山頂ではガスが周囲をふさいだため展望はままならなかった。だが途中の稜線からは近くの黒姫山、飯綱山、戸隠山などが見えた。特に五地蔵山へ向かう尾根の木々の隙間から見えたピラピッド状の高妻山、そして五地蔵山の山頂から眺望できた、妙高と雪渓が綺麗な火打と焼岳の連山の姿は印象的だった。

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 草花が良く咲いていた。
 この山には稜線付近に雪田草原や風衝地帯、砂礫地などがないために、そんな環境を棲家とする高山植物は観賞することができなかったが、それでも登山道脇には、オニアザミ、オニシモツケ、カラマツソウ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、マイズルソウ、イワハゼなどが沢山咲いていた。数は少なかったが、タカネニガナ、ニッコウキスゲ、ミヤマオダマキ、ハクサンチドリ、ミネウスユキソウ、タテヤマウツボグサ、タカネグンナイフウロ、コイワカガミ、ハクサンシャクナゲ、ミヤマダイコンソウなどが目を楽しませてくれた。
 またこれだけの大量のヨツバシオガマを初めて見た。ミヤマシオガマと同様な華やかなイメージを持っていたのだが、花付きの数が少ないためなのか地味な印象がした。
 初めて見知ったのはは一不動への登山道脇の渓流の岩場で水しぶきを浴びていたオオバミゾホウズキ、一不動から五地蔵山への道すがらの岩場にジュータンマットのように張り付いていたイブキジャコウソウだった。帰って調べてわかったのだが、この花は名前が示すとおり、芳香がする、とのこと。今度お目にかかったら、鼻を花に近づけてみよう。



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 山頂まで20メートルくらいの登山道右手に、板壁のような大きな岩があった。その岩の割れ目に根を下ろして白っぽい小花を沢山つけた、この山の主であるかのような印象を受けた一株の花があった。小生の図鑑にはない花だった。名前はわからない。

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【写真記録】


☆☆ 百花繚乱 ☆☆


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